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2009年02月01日

●「我が至上の愛 アストレとセラドン」

今クールのTVドラマで見てるのは「ヴォイス」と「銭ゲバ」と「ありふれた奇跡」。その上「相棒」と「只野係長」があるんだ。TV見過ぎだ・・・。
「銭ゲバ」はちょっと面白かった。主人公の顔に付けられたスティグマは、あれは単なる「差別」の表象ではない。あの傷にしろ「ゼニ」へのこだわりにしろ、フェティシュというよりは機会原因的であり、彼はリアリストというよりアイロニストである。「カネのためならなんでもするズラ」とか言いながら、風太郎は「カネ」が「無」でしかないことを知っている。彼の復讐は「無に根こそぎにされ」(ツェラン)たことへの怒りに他ならないが、もちろん彼の復讐が達成されたのちに得られるのは、これまた「無」にすぎない。これは最初から仮象(=無)でしかないロマン主義的自己(シニシズム)の至る最終的な帰結である。だからこの主人公は、最近ニュースでよく見る自己処罰的な犯罪者たちとどこか似ているという印象を受けるのだろう。

(ボクの中では、ロメールは「木と市長と文化会館」で完結してしまった--EUの理念を体現していた--気がするので、その後のロメールの映画はよく知らず、したがって下記の印象は見当外れかもしれない。ネタばれというほどのものも特になし。ネットを検索していたら、「映画ライター」を名のる人間に「キワモノ」呼ばわりされていた。しかし映画の評価云々とまったく別の水準で、ロメールという監督に払うべき敬意というのは存在するのである)

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