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2007年11月29日

●プレミア4兄弟

CLに登場する最近のプレミアの強豪は、それぞれそれなりにキャラ立ちしている。
つねに優秀で自分に自信がありリーダーシップを兼ね備えた長兄マンU、内弁慶だけど自分の趣味の世界では驚くべき才能を発揮する次男アーセナル、ひたすら成績が良くて性格の悪い秀才の三男チェルシー、そしてアホの子なのか天才なのか傍目にはさっぱりわからない末っ子のリバプール、といった具合である。
でまあ、今年も三男までは無事CL予備試験には合格したわけですが・・・、リバプールは土俵際に追いつめられてからアホみたいに得点を重ね始めて、相変わらず何を考えているのかさっぱりわからないチームなのである。

オシム監督の後任として岡田武史元代表監督が取り沙汰されている。
もしこの安易ともいえる人事が実現すれば、川淵会長の「トルシエ以前への回帰」という願望というか「トルシエをなかったことにする」という精神病理的な妄執がある意味で叶えられるわけで、なるほど組織というのはトップの愚劣な思い入れ次第でいかようにも頽廃する、というよい実例となるだろう。
実際もし岡田氏が就任して、しかも彼の指揮官としての能力が10年前の水準と変わっていなかったとしたら、今世紀に入って急激にレベルの高騰したアジア各国(その原因はオーストラリアのAFC加盟と中東中堅国の強化による)のベスト4--つまり南アフリカW杯出場権--を得るのはかなり難しいと思う。
いや、あの当時ですら、心身共に絶頂期を迎えつつあった名波とナカタという特異なキャラクターがあったからこそ、かろうじて予選突破が可能だったのである。
(たとえば突破を決めたイラン戦での有名な岡野のVゴールは、ナカタの強引な突破力とシュート力があってはじめて可能となったものだった。今、あれほどの意志と状況判断力と技術を兼ね備えたプレーヤーがいったいどこにいるというのだろう?)
ジーコ監督の焼畑農業のごとき4年間によって痩せきってしまった代表という土壌--老オシムが愛情を込めて肥料を入れて、ようやく小さな芽が育ち始めたところだというのに--で、岡田氏がなにをできるとも、あまりボクには想像できないのだ。

まあ、本心ではオシム師のいない代表など、もはやボクの「情熱」の対象ではないので、どうなろうと知ったことではないし、監督はやりたいやつがやればいいのではないかと思う。
というか、むしろ冷たい関心と多少の悪意を込めて思うのだが、このあたりで一度日本サッカー界は、落ちることろまで落ちてみてしまったらいいのではなかろうか。さもないと川淵会長下の現体制の無能と頽廃が、きっと遠い未来にまで禍根を残すと思うのである。

(30日追記)
報道ではすでに「岡田新監督を承認」等と、まるで新監督が決定したかのような文字が踊っているけど、岡田氏自身の声はどこからもまったく聞こえてこない。
これはどうも奇妙な話だ。
どうやら「受諾の事実明確にせず」ということは、本人はまだ受諾していない、ということなのだろう。要するに、マスコミ辞令で外堀を埋めてしまえ、という協会の薄汚いやり口としか思えない。
こうなると(指導者としての評価うんぬん以前に)岡田氏が哀れである。
もしこれで受諾を断ったりしたら、岡田氏の日本サッカー界でのキャリアは(少なくとも川淵が生きている間は)もはや絶たれたも同然ということになるかもしれない。たとえ受諾したとしても、予選で失敗する可能性も大いにあるし、その場合のマスコミのヒステリックな反応は今から容易に想像できる。
こんなふうにヒトを追いつめるのは絶対に間違っていると思う。
典型的な中間管理職の悲哀だ。