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2007年03月08日

●チャンピオンズリーグとACL

UEFAのCLとACLが同時に開催されると、結局2日間で5試合近く見てしまうハメになる。しかしそうやって見比べてしまうと、浦和や川崎の選手の「ぽよよん」という擬音を振りたくなるゴール前へのセンタリングとかがつい目についてしまうわけで、ヨーロッパの一流どころに比較していかにも不器用なJリーガーに文句を言いながらも、真剣に見入っているのはやはりこっちのほうだったりする。
アジア制覇には、浦和はマグノ・アウベスとか(かつての)エメルソン並みのタレントがもう一人二人必要だろうし、川崎は今年は経験を積めればよしとすべきだろう。特に川崎は、相手のDFの足元が覚束ないのに付け込めばいいのに、律儀に中盤を組み立てようとして自滅していた。中村憲剛は、3点目の押さえたシュートは巧かったけど、やはり周囲に合わせて経験不足が目立った気がする。

そういうのを見てしまうと、代表でのプレーにもやはり経験値という面で中村俊輔や小野伸二が必要かもしれないなどとつい思ってしまうわけだが、中田ヒデ引退後の一般メディアへの露出度が結局三浦カズに戻ってしまったように、スター性という点では二人ともサッカー業界という枠内にとどまっているのが不満である。
中村俊輔は、ニアに蹴り込むフリーキックの精度はさすがに一芸に凝るマニアック系で、その点ではイチローに似ていると思うのだけど、話っぷりも含め、イチローのような何かを突き抜けた境地(人格的迫力のような?)というのは、残念ながらあまり感じさせない。そもそも強いシュートを打つのが苦手な攻撃的MFって、ありなのか?
(逆に中田ヒデのプレーやボールの軌跡というのは、ボクにはいっさい「美」を感じなかったけど、ある種の「迫力」だけはたしかにあったと思う。)
小野伸二については、「ベルベットのようなボールタッチ」とクライフにさえ形容されながら、瞬発系でも持久系でもアスリートとしての能力があまりにもよたよたと老成した雰囲気を醸し出しすぎである。別にアンリのようなとか、ネドベドのようなとかを求めている訳ではない。しかし引退直前のストイコビッチでさえ、対面したDFをドリブルでぶっちぎっていた。まあ、昨日のミドルシュートは綺麗だったけど、あれは相手のDFの諦めが良すぎ。アジアでもトップクラスが相手になると、ああはいかないだろう。

それにしてもまあ、誰も彼も「こちらが立てばむこうが立たず」てな具合で、こうした才能の限界という「現実」と直面するというのは、わが身を振り返っているようで、あまり気分のいいものではない。
(月野くんがJをほとんど見ないのもわかる気がする。)
しかし、そういう不具合を隠蔽してでもマスコミはスターを捏造したがるから、リアリストにして勝負師たるオシムの戦いは、まだまだ続くのである。

なお、アーセナルのへなちょこさ加減については省略。まったくもう!